低炭水化物ダイエットについて(2)。


もうひとつの低炭水化物ダイエットは、アメリカのヘラー夫妻が提唱した、ダイエットです…。


日本では、「低炭水化物ダイエット」として、訳書も出版されています。


彼らは、太った人の炭水化物の摂取量が多すぎる傾向にあること、そしてそれによるホルモンバランスの崩れに、着目したわけですね。

炭水化物を摂取すると、それは糖に分解され、血液中にとりこまれます。
そのままだと血糖値があがってしまうので、インシュリンが分泌され、それが血糖値を下げる働きをします。

炭水化物を過剰にとると、血糖値が「急激に」あがることから、それを止めようとする体内の働きによって、インシュリンもまた「過剰に」分泌されます。
インシュリンの過剰分泌は、もっと糖分をとりたい(すなわち「もっと何か食べたい」)という欲求を高め、体内に脂肪を貯めやすくしてしまう。

なので、炭水化物の摂取量を控えることによって、そのような悪循環に陥った体の状態を、元の正常な状態に戻す。

これを基本的な考え方として、考案されたダイエットといわれています。


炭水化物の摂取を控える点では、アトキンス・ダイエットと同じですが、面白いのは「reward meal」といって、一日のうち一回だけは、タンパク質や野菜といっしょに摂るという条件つきながらも、炭水化物の食事をとることを薦めている点です。

メリットは、アトキンス・ダイエットと同様、そのダイエット効果、はやくいえば体重の減少を、比較的短期間で確認できることでしょう。


アトキンス・ダイエットのところでも書きましたが、他の低炭水化物ダイエットと同様に、これらの低炭水化物ダイエットを長期間続けることで、身体の諸器官と健康にどういう影響があるのか、まだ長期間のランダムなサンプル観察による、はっきりしたデータがないのが現状です。

炭水化物摂取を控える代わりに、脂肪やタンパク質を多く摂る形になるわけですが、結腸癌や腎臓障害、コレステロールの上昇による心臓病などを引き起こすリスクが高まるのでは、ともいわれています。

ということで、当サイトは、「アトキンス・ダイエット」同様に、短期的調整の一方法として、消極的なご紹介止まりと、させていただきます。